目黒雅叙園『和のあかり×百段階段』
目黒雅叙園の百段階段に興味があって、一度行ってみたかったところに、招待券をいただく機会に恵まれ、はじめて訪問しました。
平日にもかかわらず、会期末が迫っていることもあって、結構、込み合っていました。
八百屋の娘お七は江戸の大火で本郷の家が燃え、正仙院に避難しました。そこで寺小姓吉三と出会い、恋に落ちます。やがて家が建て直され、お七は家族とともに実家に戻り、吉三と会えなくなり、思いだけが募っていきます。家が燃えればまた寺に避難できると考え、恋い焦がれた吉三会いたさに、実家の八百屋に放火します。放火は当時の大罪であり、お七は鈴ヶ森で火刑に処せられます。火刑後、吉三は僧侶となり名を西運と改め、お七の菩提を弔う念仏行のため、隔夜日参り一万日約28年間も目黒不動から浅草観音まで往復しました。浅草観音に向かう前に、西運はこの井戸で水垢離したと言い伝えらています。
さて、本題へ。
目黒雅叙園の百段階段は、2009年東京都指定登録有形文化財に登録された昭和初期の木道建築です。百段あるのかなと思いましたが、実際に行ってみると99段でした。百段としなかったのは、奇数の方が縁起が良いとされているためだとか⁉︎
ロビー入口からエレベータで上がり扉が開くと、馬のオブジェ『無法の空に』がお迎えです。宮澤賢治の言葉「まづもろともにかがやく宇宙の微塵となりて無方の空にちらばろう(農民芸術概論綱要より)」が馬の背の上にある輪に刻まれ、くるくると回っています。
十畝の間、漁樵の間、草丘の間、清水の間、星光の間、清方の間、頂上の間の7つの部屋から成り、各部屋に日本の灯りをテーマとした作品が展示されていました。
青森ねぶた、切り絵『清流の森』、組子細工の『山川建具』。
造形作家 川村忠晴のほおずきをモチーフとした作品とあかりマイスターのひっくりカエルはかわいらしいですね❤︎
ほんのりかわいい『The LAMP~ねぶたランプ』。
吹きガラスと一葉式生け花は華やかで、暗がりの青が効果的でした。
『笛吹電影楽團』は、スクリーンに投影される映像と大きな湯呑に投影される映像が奏でるユーモラスな映像作品で、向かって右側に座る方がより楽しめます♪
会期は27日(日)まで!
帰りは行人坂を上り、お七ゆかりのお寺「大円寺」にお参りしました。
大円寺は江戸三大火のひとつ行人坂大火(1772年)の火元であるともいわれ、その後、76年間再建が許されなかったそうです。
◎_◎おまけ・・・
たくさんの展示・インスタレーションがあったわけですが、いろんな作品がてんこ盛りで、おもちゃ箱をひっくり返したような感じでした。
アートの展示としては、ちょっと収まりの悪さを感じたりもしました。まあ、舞台の雅叙園自体が何でもアリのごった煮テーマパークでしょうから、まあ、こういう展示もアリなのかな。
あと、入場料もちょっと高めかな。( ゚д゚ )