シャボン玉のお散歩

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三菱一号館美術館『ルドン-秘密の花園』

あたまの中はいつもお花畑の ぐるぐるです。🌼

三菱一号館美術館『ルドン-秘密の花園』展に行ってきました。

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今回、朝のギャラリートークに、はじめて参加しました。

開館時刻前に15名の定員に達してしまい、開館前十数分前から並んで待っていてよかったです。(なお、ギャラリートークは、10:30開始11:15終了)

ルドンと言えば、ボードレール悪の華』の挿絵や、今は押見修造のマンガ『惡の華』の中でも取り上げられたりで、ちょっと怖い感じの画家と思われているかもしれません。

この展覧会は、ルドンがどのように自分の芸術を育み花開かせていったのか、そのターニングポイントを踏まえながら、その世界に浸ることができます。

今回のテーマは、①装飾 ②植物 のふたつが大きなものです。

「装飾」は、ドムシー男爵の城館(シャトー)の食堂を飾った16枚の絵を中心にしたものが今回の目玉です。

「植物」は、樹木や草花をはじめ、それ自体またはさまざまなモチーフとして画家の作品に登場します。

 ルドンは、黒鉛や木炭による表現から始まり、色彩豊かな表現へと移行していったようですが、装飾と言っても、ちょっと癖があるというか・・・。

ドムシー城の壁画は、確かに装飾なのでしょうが、装飾画としてみるとなんだか、違和感を感じます。1点だけが、華やかな溢れる色彩の巨大パステル画の《グラン・ブーケ》。あとの15点はキャンバスの油彩ですが、なんだか印象としては灰色っぽいというか、黄色のミモザの花を描いた3面は明るいかなーって感じですが、それでもちょっと暗いかな?

暗い食堂の中で見たとき、やはり暗い印象で見えたのではないか、と考えると装飾壁画としての出来としては、どうなのかなー?とも思いました。

装飾画という意味では、等伯や永徳といった人たちの方が空間の演出力に長けているのではないかと思います。(ドムシー城に実際に置かれていた状態を見たこともないのに、ルドンさん、すみません。)

「黒色」vs「色彩」という表現に関する違いがありますが、ルドンの表現の底流には黒色(木炭、黒鉛、インク等)による表現があるのだろうと感じさせられました。

怪しげな目玉の表現はもちろんですが、色彩表現にしても、華やかな中に影(黒)を感じさせ、それがルドンの絵画に神秘性を与えているのではないでしょうか。

また、ルドンの筆触(マチエール)は、観る者に何か謎をかけてくるかのような不思議さがあります。初期の装飾画などは、木炭などで描いた後に色を載せて仕上げてあるとも言いますし、《ドムシー男爵夫人の肖像》などは、背景部分にある何かを隠すためか白色を分厚く塗りこめたりしています。《グラン・ブーケ》パステルでかなり色を重ねているように見受けられます。

いわば「多層的な技法」とでもいうべきもので、何かを伝えたかったのかなと考えたりします。

「多層的」といえば、彼の絵画のテーマも多層的で、その解釈は多岐にわたると思います。表面的には、神話や聖書からのモチーフで解釈できるのでしょうが、どうも彼の絵から受けるあの微妙な不安定感というか不安感からは、そうではない作家の意図が込められているようでなりません。

ルドン自身、「私(の絵)を簡単に解釈するな」というようなことを言ったようですから、鑑賞者もいろいろな方面から考えてみるのがよいのでしょうし、そうすることが彼の不可思議な世界に探りをいれるためにも必要なのかと思いました。

 

 ルドンー秘密の花園|三菱一号館美術館(東京・丸の内)

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★おまけ★

「相棒」(2018年2月21日放送)を見ていたら、杉下右京さんがパスワードを推測するシーンで、「オディロン・ルドン」の本名 「Bertrand Jean Redon」が出てきましたよ。三菱一号館美術館とタイアップしてるのかしら?!

写真はパリのプティ・パレで見たルドンのパステル画です。↓

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