シャボン玉のお散歩

アート・読書案内・旅など日々の徒然を綴ります。

ヒトは遊びとともにある-遊びの流儀-

最近、ヤボ用にかまけてた ぐるぐるです。

ただ、その間も、大好きな展覧会めぐりはしておりました。

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今回は、サントリー美術館「遊びの流儀-遊楽図の系譜-」展 に行ってきました。

この展覧会には、前期に一度、後期に一度足を運んでおります。

サントリー美術館は、小規模な美術館かも知れませんが、毎回提示される展覧会のテーマや切り口は興味深く、大好きな美術館のひとつです。

 

「遊び」をテーマに、江戸期の遊楽図屏風を中心に、様々な遊び道具が展示されています。蹴鞠の道具、双六盤やバックギャモン、カルタ、絵双六などなど。

 人間が生きていくうえで、「遊び」はなくてはならないものでしょう。遊びがあるからこそ人生も潤うし、社会も安定するのだと思うんですよね。

遊楽図の中に描かれている大勢の人たちを見ていると、江戸時代の人たちも、私たちも変わらない、ダメで愛らしい人たちだったと思えてきます。

 

後期から展示されている国宝「松浦屏風」は、遊女たちの群像図です。

子どもの頃、家にあった便利堂複製の松浦屏風の複製を見たのみで、今まで実物を目にする機会に恵まれませんでした。

実見して驚いたのは、その大きさです。ほぼ等身大の女性や女の子が描かれています。江戸初期、桃山文化の頃の風俗図と言えます。

長煙管をもつ女、三味線を弾く女、カルタで遊ぶ女たち・・・。

彼女たちの表情は一見すると同じように見えますが、よく見るとそれぞれの個性が描き分けられています。

微妙な手のしぐさやポーズを見ていると、実際にモデルになった女たちがいたのだろうと思わされます。右隻の首の数珠状のネックレスを左手でつまむ仕種などは、モデルにポーズ取らせたんだろうな、と思います。

彼女たちの髪の生え際などは、縮れ毛に描かれており、こんなところも実際の女の姿を写したのだろうと思わされます。

(大河ドラマや時代劇だと、男も女もほぼ直毛で髷を結ったりしているわけですが、実際は、天然パーマの人たちもいたわけで。そういえば大河ドラマ平清盛」で成海璃子ちゃんが演じていた建春門院平滋子は激しい天パーで印象深かったですね。あと、岡野玲子陰陽師」にも天パーの妃とか出てましたよね。)

ぐるぐるも天パーなので、そういうキャラを見るとなんだか目が行っちゃうのですよね。

 

話が随分逸れてしまいましたが、

江戸時代という空間に「遊ぶ」ことができる稀有な展覧会だと思います。

是非是非。

 

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