シャボン玉のお散歩

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映画『笑う101歳×2 笹本恒子 むのたけじ』を観て...

映画『笑う101歳×2 笹本恒子 むのたけじ』を観てきました。

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早稲田の学生との懇談会において、戦前・戦中の新聞記者時代を振り返り、むのけんじさんは、「憲兵がやってきて、こんなことを記事にしてはいけないとかという行為があったわけでもないのに、新聞社がセルフコントロールで自分たちに縛りをかけてしまう。」「二人なら話せるけど、三人になると率直に話せなくなる。」、「戦争は国家間に起きる社会現象だ。」と語られていました。

先週末に成立した共謀罪は、いつの日か戦前の治安維持法のようにひとり歩きして、人々の行動・言動を縛っていき、ひいては「政府は正しい!」のもと戦争への道に繋がっていくのではないかと心配がまた一層大きくなりました。

一方、笹本恒子さんは、「家で主人と話をしているときに、外から自転車の音が聞こえてくると、(召集令状が来るのかと思い)お互い無言となり、自転車が家を通り過ぎると、何もなかったように再び話し始める。」と語っていらっしゃいました。召集令状が来るということは、愛する人が戦地に赴き亡くなってしまうかもしれない不安と恐怖、悲しみ、言葉では言い尽くせない感情が湧きあがってくるのではないかと思います。

国家の言いなりになっていたら、犠牲になるのは一般市民です。日本国民は国の行く末を真剣に考えなけれはなりません。

ふたりの101歳に負けないように、前に進まなければならないと痛感いたしました。

鑑賞者は中高年の方が多かったですが、若い方に是非観ていただきたいドキュメンタリー映画です。

www.warau101.com