シャボン玉のお散歩

アート・読書案内・旅など日々の徒然を綴ります。

『パナソニック創業100周年特別記念展 日本の四季- 近代絵画の巨匠たち -』

パナソニック汐留ミュージアムパナソニック創業100周年特別記念展 日本の四季- 近代絵画の巨匠たち -』の初日に行ってきました。

f:id:biobio33:20180402214107j:plain

期間が短いこともあって、小さな美術館に結構な人が出たり入ったり。

今回のルオーギャラリーは、閑散とした展示でしたが、本展の方は、松下幸之助氏が収集した作品を、日本の春夏秋冬ごとに構成した展示となっていました。

小ぶりの額装画が多かったのですが、竹内栖鳳をはじめ、河合玉堂、川端龍子、堂本印象、小倉遊亀、中川一正、奥田元宋など、近代絵画の巨匠たちの作品をコンパクトに鑑賞することができます。

収集された作品群を通して、松下氏が同時代の画家たちを支えてきたこと、芸術を大切に育てて行かなければならないという姿勢が窺い知ることができます。

今回一番大きな画面の作品である、東山魁夷の屏風画《山峡朝霧》誕生には、こんな逸話があるそうです。

松下幸之助が思索に耽るために建てた京都の真々庵に東山魁夷を招いた折、真々庵の庭を描いて欲しいと依頼したところ、魁夷は「それは畏れ多い」と真々庵の絵を断り、それに代わる作品としてこれを描き、三年後に贈ったそうです。

あの魁夷にとっても、松下幸之助という人は偉大な存在だったんですね。改めて、ぐるぐるも松下幸之助の偉大さを痛感しました。

そう思うと、パナソニックではなく、「松下」の名を社名に残して欲しかったように思います。

 

展示会場の最後に、河合玉堂《雪景の図》の複製があります。

アプリ(LinkRay)をインストールしてスマホをかざすと絵が動き出します。どんな風になるかは、実際に現地でのお楽しみということで。

玉堂の絵の可愛らしさがさらにアップした表情を楽しめました。

 f:id:biobio33:20180402214142j:plain

会期4月15日まで 

panasonic.co.jp