2018年真冬のパリとモン・サン・ミシェルへ⑪ パンテオン
大量のモダン・アートで頭の中がグルグルした ぐるぐるです。
ポンピドゥー・センターを出て、一旦ホテルに戻り、遅い昼休憩。
パンテオンもオフシーズンの第1日曜は入館料が無料。閉館まで2時間弱でしたが、一度、ピュヴィ・ド・シャバンヌの壁画が見てみたかったので、ホテルから歩いてパンテオンへ。
この日は晴れ間が見えて、お散歩気分でリュクサンブール公園を横目に坂道を上ると、パンテオンに着きました。
さて、シャバンヌの壁画はどこかしらと、入口右側の壁から見て回りました。
ひとしきり壁画を見て回り、キュリー夫人の特設コーナーへ。キュリー夫人のお墓もこのパンテオンの地下にあり、今回はゆかりの品々が展示されていました。地元の人たちは壁画よりも、こちらのコーナーを熱心に見ていました。
キュリー夫人の書簡やノーベル賞の賞状、実験器具などが展示されていました。
写真を撮っていると、フランス人の青年が英語で声をかけてくるではありませんか。最初、変なクレームでも言ってるのかしら(外国ではよくアジア人とみると難癖をつけてくる人がいるのです)と思いましたが、「写真に写っているこの人はアインシュタインですよ。他にもーー」とはしゃぎながら話しかけてきます。「あ、親切に説明してくれてるのね」わざわざ説明してくれるけど、それくらいわかりますよと思いつつ、他の展示物も観覧しました。話しかけてきた彼も、その後熱心に写真撮っていました。
テーブルに肘ついているのがマリー・キュリーで、右2人目がアインシュタインです。
ゆっくり振れる振り子を見ていると、ウンベルト・エーコの『フーコーの振り子』を思い出します。
しばらく見ていると、フランス語の叫び声がところどころで聞こえます。何事かと思えば、閉館時間が迫ってきて、怖くはないけどすごい勢いで係員が「早く、出てってください」と。まだ、閉館時間じゃないけど、日本とは異なり、閉館時間(18:00)ぴったりに門も閉じてしまうようです。パンテオンの敷地の鉄柵の外にまで追い出されてしまいました。
出口を出ると、夕暮れのエッフェル塔が目に入ってきました。
そのとき、キュリー夫人のコーナーで話しかけてきたフランス人青年が再び声をかけてきました。
フランス人青年「どこの国から来ましたか?」ー「日本です。」
フランス人青年「日本のどこから来ましたか?」ー「東京です。」
このあと、彼は、リオ五輪の安倍マリオやキャプテン翼のことなど堰を切ったように話してきました。日本のゲームやマンガはフランスでも大人気で、彼もゲームボーイのソフトもいっぱい持っているとか。マリオカートの話では大喜びでした。とっても日本が好きなようで、こちらも愉しい時間でした。
握手を交わして、"Au revoir ! "
パリの素敵な街や文化遺産に触れるのもたいへん楽しい時間ですが、現地の人たちとの触れ合いもそれ以上に楽しいものです。旅の醍醐味ですね。
ちょっとした民間交流になったかなーと思いつつ、夕暮れのパリの街を歩いて、ホテルに戻りました。